仕事ができる人が持っているスキルの中に、
「仕事を終わらせるスキル」
があります。
何を当たり前のことを?と思うかもしれませんが、意外と自分で仕事を終らせることができていない人も多く、このスキルは侮れません。
また、このスキルにも様々な要素があるのですが、ここでは最も重要になる
「仕事の終わりを決めるスキル」
について紹介します。
仕事の終わりを決めるスキル
あなたは、ある仕事の終わりをどういう風に決めていますか?
この「終わりを決める」のがうまくできない人は、仕事がなかなか片付きません。
当たり前ですね。何をやったら終わるかを決められないのですから。仕事が終わることはありません。
この「終わりを決める」スキルのことをさらに具体的に言うと、
「何をもって終わりとするかの終了条件を設定できる」
スキルになります。
具体的かつ明確に、何をしたらその仕事は終わりになるか?が重要なのです。
ここでポイントになるのは、仕事の終了条件を、自分だけで完結できる内容にする、というところです。
他人の判断が必要となるものは、終了条件にふさわしくない
他人の判断が必要となるものは、終了条件にふさわしくありません。
なぜなら、他人の判断が終了条件になる場合、自分ではどうしようもないからです。そんな仕事は終わりを向かえることが困難です。
例えば、
- 会議の日程調整をする
という仕事は、自分だけで完結できる内容になっているでしょうか?
答えはNoです。
日程調整をするには、相手の判断が混ざるからです。
同じように、
- 申請書の承認をもらう
- 上司から (企画などの)OKをもらう
- お客様に満足してもらう
- 信頼される人になる
みたいな、よく聞く仕事?は、他人の判断が終了条件に入っているので、軒並みうまく行かないです。
これらはすべて、自分だけで完結できないからです。
「仕事を終らせるスキル」という観点からいうと、仕事をこういうふうに捉えていてはダメということです。
自分だけで完結できるものを終了条件にする
では、これらのものを、自分だけで完結できる内容にすると、どうなると思いますか?
例えば、
- 会議の日程調整をする
であれば、
- 会議の日程を連絡する
- 連絡がきたら最優先で返信する
などといった内容にするということです。
これならば、自分だけで完結できる内容になります。やったか、やってないか、も明確です。
このように、仕事の終了条件をつけるのがうまくできるようになると、いつまでもダラダラ仕事をすることはなくなります。
自分が何をすればいいかが明確になるから、かなり仕事のスピードがあがります。
あなたの仕事についても、一度見なおしてみましょう。
終了条件をちゃんと設定してますか?
その終了条件は、自分だけで完結できる内容になっていますか?
他人を巻き込む仕事の考え方
もちろん、仕事がひとりですべて完結することはありません。
他の人も巻き込んで進めるものの方が多いです。
そういう仕事についてはどうすればよいか。
これはプロセスを分解して、自分の仕事の範囲を決めればよいだけです。
他の人が関わってくるとごちゃごちゃしがちなんですが、あくまで、あなたがした仕事の結果に、他の人が介在して、次のあなたの仕事が決まるだけなんです。
だから、会議の日程を調整するのであれば、
- あなたが他の人に会議の日程を提案する (2~3つ候補を挙げておく)
- 他の人は、その提案を見て、意見を言ってくる (この日ならいいとか、どれもダメだとか)
- それに応じて、会議の日程が確定する (あるいは、別の候補日を提案する)
というようなプロセスがあります。
この場合、あなたの仕事は、「会議の日程を提案する」ことと、「会議の日程を決める」ことです。「会議の日程を調整する」のではなく、この2点をやればいいのです。
相手が悩む時間まであなたの仕事にしてはいけません。
あ、もちろん、相手がなかなか返事をくれない場合は、「催促をする」という仕事が入るかもしれませんが、これも「返事をもらう」という仕事だと思ってはいけないということです。
おわりに
仕事ができる人のスキルを分解してみると、いろいろな要素があります。
ここでは「仕事の終わりを決めるスキル」について紹介しました。
これがうまくできるようになるだけで、かなり仕事は早く、楽になっていきます。
仕事がうまくいかないのって、たいていの場合、他人の要望がごちゃまぜになっていて、自分ではコントロールできないことまで自分の仕事だと思ってやろうとするからです。
もちろん、自分ひとりで完結する仕事はないです。
ただ、自分がやる仕事は、自分ひとりで完結する内容にできます。
実際のところ、あなたがした仕事の結果に、他の人が介在して、次のあなたの仕事が決まるだけです。
仕事を早く終わらせたい、仕事ができる人になりたい、というのであれば、仕事の終了条件を自分ひとりで完結できる内容に設定する、というのを意識してみてください。