コーチングセッションの中で必ずやっている「振り返り (レビュー)」のセッション。
この「振り返り」をすることで、前回のセッションから、今回のセッションの間にクライアントさんがやってきたことを、クライアントさんの中で定着していきます。
「振り返り」をするかしないかでクライアントさんが得られる成果はかなり違いがあるので、私は非常に重要視しています。
例えば、
- 自信がつく
- 自己肯定感が高まる
- 自己効力感を感じられる
- 現状が明確になる
- リソースが増える
- 学習が促進される
- 更に深い気づきや学びを得る
などといった効果があります。
最近は「振り返り」をすることについての効果が認められてきているようで、色々な形で自分のやってきたことを振り返る方法が紹介されるようになってきた感じがします。
ここでは、コーチング的にどういう「振り返り」が効果的であり、どういう「振り返り」はほとんど役に立たないかということについてお話します。
これを知っていることで、あなたも自分のやってきたことを効率よく振り返ることができるようになり、上記のような効果を得られるようになります。
効果的な「振り返り」とそうでない「振り返り」
「振り返り」というと、あなたはどういうことを思い浮かべるでしょうか?
どんなことを、どんな風に振り返りますか?
実は、「振り返り」には2種類あって
- あまり役に立たない事柄ベースの「振り返り」
- 未来に活かせる効果的な学習ベースの「振り返り」
があります。
「事柄」に基づいた振り返り
「振り返り」というと、多くの人がまずは「何をしてきたか」ということについて振り返っているようです。
事柄がベースですね。
どこに行って、何をして、どうなった、というような内容です。
これはこれでライフログを残すという観点ではいいのです。
ただ、それ以外にはあまり役に立たない振り返りになります。
「学び」に基づいた振り返り
一方で、何をしたか、よりも、そこで何を学んだか、気づいたか、発見したか、ということにフォーカスした振り返りもあります。
コーチングで行う「振り返り」はこちらになります。
なぜなら、こうして体験からの学びを得ることが、人の成長に最も役立つからです。
こうして学んだことを積み重ねていくことが、やりたいことを実現するためのトレーニングになるのです。
人は体験から学びを得る
私は自分の子どもができるまで、「首がすわる」というのがどういうことかわかりませんでした。
言葉としては知っていましたが、どういうことなのか感覚的に全然わからなかったんですよね。
実際に生まれたばかりの我が子を抱っこしたときに、「首が座ってないって、こういうことか!」と思ったものです。
それから3ヶ月くらいしたときに、ようやく「首がすわる」という現象を理解しました。
この体験による学びがなければ、私は今でも「首がすわる」という言葉は知っていても、それがどういうことか理解することはなかったでしょう。
おかげで第二子が生まれたときに、「首がすわる」前にどう対応したらいいかについて悩むことはありませんでした。
この記事を読んだ人の中にも、「首がすわる」というのがどういう現象のことか理解している人もいれば、全くわからない人もいることでしょう。
これが体験からの学びによる違い、というものです。
わかるという人は体験から学んでいますし、わからないという人は体験してないか、体験しても学んでいないということです。
こういった学びを積み重ねていくことが、より大きな成果につながるのです。
おわりに
あなたもぜひ自分の生活の中に「振り返りをする時間」というのを取り入れてください。
自信がないとか、自分には何もできないとか、なんもやってこなかったとか、1年あっという間だったとか、いつもそんなことを言ってる人は、だいたい自分の行動の「振り返りをする時間」をとってないです。
もし事柄をベースにした振り返りをしているなら、学びをベースにした振り返りも合わせてやってみてください。
状況そのものを事細かく思い出すのもいいですが、そこで学んだことを深めることの方が、今後に役立つことがたくさんあります。
せっかく振り返りをするなら、効果的な振り返りを試してみましょう。