コミュニケーションがもっとうまくなりたい、と感じている人はかなり多い感じがしています。
コーチングの中でも、対人関係というのは必ずと言っていいほどよく扱う内容ですし、やっぱり人と人との関係で悩んでいるんですよね。
「何をしゃべったらいいかわからない」とか「自己表現がうまくできない」とか「自分のことをさらけ出すことができない」といった人は、こういう観点を持っていると、たくさんのことに気づけるようになることでしょう。
自分に矢印が向いていないか
それは、「自分に矢印が向いている」ということです。
例えば、
- こんなことを言ったらバカにされるのではないか
- なめられたくない
- 怒られるのではないか
- 呆れられるのではないか
- こんなことを言うのは恥ずかしい
- 突っ込まれたらどうしよう
- 私は何を言ってるんだろう
- こんなことを聞いていいのかな
などといったことを、よく思っていないでしょうか。
こういうのは、全部、「相手が自分のことをどう思っているだろう?」という想像の方に意識が行っている状態です。
相手が自分のことを何かしら審判しているような、そんな風に思っていないでしょうか。
つまり、矢印が自分に向かっているということです。
意識が自分の中に引きこもっている状態なんですね。
相手に矢印を向ける
そんな時は、「相手に矢印を向ける」という意識でいましょう。
自分の中から外に意識を向けましょう。
あなたから相手に意識を向けましょう。
そうすると、こんな風な疑問が出てきます。
- この人はどういう想いで話しているのだろう?
- この人はどういう意味でそう言ったのだろう?
- この人にはどう言えば伝わるだろう?
- この人は何を拠り所にそのように言っているのだろう?
などなど。
こういう状態になると、自然と落ち着いてきます。
要は、相手のことに興味を持つ、ということです。
そうして矢印を相手に向けていると、自分がどんな状態にあるかは全く気にならなくなります。
そして、疑問に思ったことを、そのまま聞いてみてください。
そうすることが、「相手の話を聞く」ということなのです。
そうやってあなたが相手に意識を向けている間、コミュニケーションは円滑になります。
おわりに
私自身、話すのが得意かと言われると、案外そうでもないです。
むしろ苦手意識が強い時期もありました。
何を話したらいいかわからないし、話題についていけないということもしょっちゅうあります。
でも、私自身はあまりそういうのは気にしていません。
「自分が相手にどう思われているか?」ということよりも、「この人はどういう話をしているのだろう?」という方に意識を向けている時間が長いからです。
こうしていると、自然とコミュニケーションは保たれます。
ぜひ、「矢印が今はどっちを向いているか」という観点を持って自分のことを観察してみてください。
慣れてくると、相手に意識を向ける感覚もつかめてきます。