「わかっている」が口癖になっている人は、行動できていないなら「わかっていない」

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そのことはわかってるんだけどねー」というのが口癖のようになっている人が割といます。コーチングをしているときなんかにもちょいちょい聞くことがあります。

実のところ、この「わかっている」という言葉は、人によって定義が違う言葉だったりします。

もしあなたが「わかっている」というのが口癖になっていながらも、行動が変えられないのであれば、こういう風に使い分けるとうまく整理できるかもしれません。

  • 「わかっている」=「意見に同意している」
  • 「わかっている」=「理解している」
  • 「わかっている」=「当たり前だと思っている」

それぞれ見ていきましょう。

「わかっている」=「意見に同意している」

「わかっている」という言葉が、多くの場合に使われていると私が思うのがこれです。

  • 「わかっている」=「意見に同意している」

例えば、プロブロガーの立花 岳志さんは、ブログに関しては口を酸っぱくしてこんなことを言っています。

「質より量より更新頻度!」

ブログの記事は、とにかく毎日ガンガン書いてアップする頻度を上げた方がいい、その方が短期間でより高い実力を身につけることができる、ということです。

こういう話を聞いて「わかっちゃいるんだけどねー、なかなかねー」ということを思ったり、言ったりするわけですね。

こういうのが、「意見として同意している」ということです。

自分は体験したことがないのだけど、「まあ、そうなんだろうなー」という感じ。

だから、クライアントさんが「意見に同意している」という意味で「わかっている」というのを頻繁に使うときは、特に注意しています。

実際のところ、こういうクライアントさんは全く行動が変わらないからです。

「わかっている」=「理解している」

続いて、この意味でもよく使われています。

  • 「わかっている」=「理解している」

このニュアンスはすごく曖昧です。

私は「わかっている」の方が「理解している」より広い概念だと思って捉えています。

知識として知っている、というのは「理解している」だと思っています。

知識も体験もあって、その事柄がうまく説明できない、あるいはいくらでも説明できるくらいよく知っているのは「わかっている」のだと思っています。

例えば、女性には「生理」という生理現象があります。

私は男なので「生理」になることはありません。

女性が「生理」になると、どういうことが起こるかは「理解しています」と言っていいでしょう。

もちろん「生理」という現象に対する生態的なすべての原理を理解しているわけではありませんが、それによって身体的、精神的に変化があることは理解しています。だから、生理中の奥さんにはいつにもまして特に優しく接する、という処世術を使っています。

ただ、私が「生理」になることはないので、生理中にどういう体調の変化が起こり、心情の変化が起こるかは、永遠にわかることはありません。

私はこのように「わかっている」と「理解している」の違いを捉えています。

クライアントさんの話を聞きながら、どういう意味で「わかっている」を使っているかは正直わからないことも多々あります。

それでも、「頭ではわかっている」「知識として知っている」という意味で使っているようなら、これも注意して聞いています。

「わかっている」=「当たり前だと思っている」

本来の「わかっている」の意味に近いのはこれだと私は思っています。

  • 「わかっている」=「当たり前だと思っている」

これ以外の「わかっている」とは、全く次元が違います。

何せこの場合はすでに行動レベルでやっています。当たり前にやっています。

あえて「わかっている」と表現することもないかもしれません。

最近思うのが、このレベルの「わかっている」ことに関して、きちんと説明することが重要だということです。

その人にとっては当たり前でも、他の人には当たり前じゃないので、意見の相違が出ることがよくあります。

それがコミュニケーションを阻害することもあれば、より深い理解を促すきっかけになることもあります。

いずれにせよ、「わかっている」というときには、このレベルでいたいなーと思います。

おわりに

コーチングをしていると、「わかっている」という言葉をよく使うクライアントさんがいるので、あえて私の中では「どういう意味で言っているのかな?」と注意深く見るようにしています。

「そのことはわかっているんだけどねー」という人を「ああ、この人、全然わかってないなー」と思っちゃったら、その人はそこから先に行けなくなっちゃいますからね。

あなたも、自分が「わかっている」と言う言葉を使うときには、どういうニュアンスで言っているか注目してみてください。

そのことに対して、「意見に同意している」のか、「知識として知っている」のか、「当たり前だと思っている」のか。

これらの違いに着目することで、自分がそのことに対してどのレベルにあるのかがわかり、それは自分の行動を変えるきっかけになります。

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