やりたいことについて話していると「自信がある/ない」問題が必ずと言っていいほど出てきます。
「自信がないからできない」というのがよく出てくるんですね。
このようなときに使われる「自信」というのは、どういう意味で使われているのでしょうか?
「自信」ってなんだろう、どういうことなんだろう、と考えたことありますか?
実のところ、多くの人が「自信」という言葉の意味を間違って使っているようです。
「自信」というのは「結果を保証するもの」ではない
「自信がある」というときによく使われているのは、「結果を保証する」という意味で使われているようです。
つまり、「自信がある」ということは、「そのことが確実に実現できると思っている」という意味で使われていることが多いです。
例えば、「会社を辞めて生活できる自信がない」といっている人は、「会社を辞めて生活していく」という「結果を保証できない」と言っているのです。
一歩引いて考えてみればわかると思いますが、そんな結果を保証するようなものは、そもそもありません。
「会社を辞めて生活できる自信がない」を逆に言うと「会社に所属していれば生活できる自信がある」になります。
つまり、「会社に所属していれば生活できる」という結果が保証されている (と思っている)、ということです。
これまた一歩引いて考えてみればわかると思いますが、そんなこともないですよね。
どんな会社に所属していようとも、あなたの生活は誰も保証していません。
こんな感じで、理性的に考えると「会社を辞める」ことを自信がある/なしで語ることがおかしいのは明らかなのですが、、、なかなかこの「自信がない」という言葉はトリッキーです。
そう言っておけば、やらなくて済む (と本人は思ってしまう)ところがポイントです。
未来の結果を保証できるか?
そもそも、未来の結果をどうやって保証することができるのでしょうか?
やってもないのに、できる/できないという判断は、何を持ってすることができるのでしょうか?
「自信がない」という言葉がトリッキーだというのは、こういうことです。
結果の保証ができない = 自信がない、なので、そもそも、未来の結果を保証することができない以上、何にだって「自信がない」と言えちゃうのです。
そう言っておけばやらなくて済むし、責任を負う必要も無くなります。
「自信がない」を「やらない言い訳」だというのは、こういうところからもいえます。
そもそもありもしない結果の保証を担保に「自信がある/ない」と言っていたのでは、何事にも自信を持ちようがありません。
「自信」というのは「自分の能力や経験を信じている」ということ
本来、「自信」というのは、「自分の能力や経験を信じる」ということです。
ですから、「自信がある」という言葉を使うときには、結果を保証するのではなく、そのことをやる能力があるという意味で「自信がある」と言ってみましょう。
「会社を辞めて生活できる自信がある」というときは、「会社に所属しないでも、自力で生活費を稼ぐだけの能力があると信じている」という意味です。
「会社を辞めて生活する」という結果を保証する、という意味ではありません。
「自分の能力や経験を信じる」という意味で「自信」という言葉を使うようにしてください。すると、ずいぶんいろいろなことに自信が持てるようになります。
なにせ、私たちは人間という動物です。同じ人間という動物である以上は、大きく性能に違いはありません。偉人でも変人でも、一般人でも、同じ人間ですから、性能の違いはないのです。
だから、あなたはあなたの能力や経験を信じることです。
そうすれば、結果がどうなるかわからないことであっても、チャレンジできるようになります。
そして、その結果のフィードバックを受けることで、正確に自分の能力が捉えられるようになります。
おわりに
いろいろな人から「自信がある/ない」という話を聞いていると、
- 結果を保証することができる
- そのことをやる能力がある
という2つの意味で使われている感じがしてきました。
(もしかするともっとあるかもしれませんが)
「結果の保証」なんてそもそもどこにもないのに、それを担保にやる/やらないという判断をしていては、何もはじめられないですよね。
このような言葉の定義の違いが、違う結果を生み出しているのです。決してそれは、能力のあり/なしとは違うところで決まっているのです。
ぜひ「自分の能力や経験を信じている」という意味で「自信がある」と言うようにしてみてください。
その方があなたの可能性が広がります。