フリーランスはリソース (資金、時間、設備、など)が限られているので、やることをとにかく絞り込むことが大事です。
網羅的にやっちゃうほどの時間と気力はないものと思った方がいいですね。
最近、身に沁みています (^_^;
「100円のコーラを1000円で売る方法」の続編!
本記事では、こちらの本について紹介します。
タイトルに「2」が付くだけあり、本書には前作があります。
こちらを読んだことがあり、小説形式で面白くマーケティングのことを学べました。
このため、続編にも興味があったんですよね。
本書は発売以来、本屋さんで見かけては手に取り、見かけては手に取り、と繰り返していましたが、買うところまでは至りませんでした。
そしてつい先日、AmazonのKindle本が全品30%ポイント還元されるという、画期的なセールをやっていたので、これに乗っかって購入してみました。
・Amazon Kindle本が30%ポイント還元!?まとめ買いするなら今しか!?!?
・マーケティングは心の中で起きている!?買った理由なんて結構単純なもの
なお、「1」はマーケティングがメイン、「2」はビジネス戦略がメインになります。
ここでは、本書を読んでいて印象に残っている点を3つ紹介します。
PDCAサイクルは1週間で回せ!?
PDCAサイクルはご存知でしょうか?
それぞれ、
- Plan: 仮説を立てる
- Do: 実行する
- Check: 実行結果を検証する
- Action: 検証した結果を次の行動につなげる
を意味しています。
Planを「計画を立てる」ではなく「仮説を立てる」としているあたりは、「仮説思考」の影響でしょうね。
本文では、
PDCAは一度やって終わりではありません。『仮説→実行→検証→改善』のサイクルを何回も回していく。1回1回は小さな改善でも、何度も積み重ねれば大きな変革につながります。
とのこと。
そして、
PDCAをひとつの”円”と考えると、1年単位の長いスパンの話のような気がしますが、PDCAは本来、1週間とか半月とかの短いスパンでどんどん高速回転させてはじめて威力を発揮する方法なんです。
とあります。
PDCAは会社員時代の新入社員のころからさんざん言われてきたので分かっているつもりでしたが、これを超短期間でガンガン回していくという発想は持っていませんでした!
会社が大きかったので、どの案件をやったときも、PDCAのどのプロセスも途方も無い時間がかかっていたんですよね。
普通に何ヶ月もやってました。
下手すりゃ、Doできるのは来年だったりして。
言われてみれば確かに、PDCAサイクルは高速回転させると効果抜群ですよね。
1サイクルで1個は何かしら改善できるのだから、どんどん仮説を立てて、実行して検証して、というサイクルを短くすればするほど、短期間でたくさんの改善ができるわけです。
時代の流れそのものが高速化しているんだから、何ヶ月も何年もかけてPDCAを回しているわけには行かない (^^;
FacebookやGoogleだって、短期間に次々機能増強して市場でテストしています。
しかも、私のような個人事業主にとっては、時間がかかるというのは死活問題です。
あっという間に資金が尽きます。
PDCAを高速で回す方がいいなんて、理屈じゃ分かったけど、なかなかやれない?
そうなんです。
だからこそ、次の「論点思考」が重要なのです。
問題点=論点を絞り込め!
全ての問題を網羅的に列挙して、シラミ潰しにしていませんか?
個人事業主に、そんな時間や労力、資金はありません!
“想定外”をなくすために、あらゆる事態を想定しようとすると、どうしても意思決定に時間がかかってしまう。
わけです。
だから、問題点を山のように上げて、山のように積み上げても、キリがありません。
100個の論点を網羅的に扱うのではなく、最も重要な2, 3個の論点に絞って対策を考える
必要があります。
こういうのを「論点思考」というそうです。
先の本「仮説思考」と同じ著者の本ですね。
論点を絞って、それ以外は思い切って捨ててしまわなければならないのです。
まずは一つだけポイントを決めて、そこを徹底的に直すこと
(直すこと=論点を解くこと)が重要です。
私もついつい網羅的に整理して考えようとしてしまう口なので、考えを改めます (^^;
大企業病にかかっちゃっているというか、もともとそういう資質だから大企業に入っちゃったのかもしれませんね・・・
おかげで最近頭の中がゴチャゴチャしていたのですが、思い切ってすっぱり切り落としてみます。
論点の優先順位をつけて、解けるもの、解いて効果が大きいものから解いていくこと、ですね。
これを、先のPDCAサイクルに乗せていきましょう。
リソースが少ないからこそ、できることがあるはず!
そして、個人事業主だからこそ、リソースが少ないからこそできることがあるはずだ、と強く思いました。
何をやめるかが本当に重要。
そして、知恵を絞ること。
なまじ時間もお金もあったりしたら、集中してやらないじゃないですか。
私にとっては会社員時代がそんな感じだったと思います。
別に明日首になるわけでもなし、給料が上がったり下がったりするわけでもなし。
自分の能力を高めることには意欲的でしたが、仕事をこなすことにそれほど意欲的だったかは、今思うと疑問があります。
ぶっちゃけ、会社にいて仕事をすることに関しては、生活もかかってないし、危機感もなかったのです。
だから、最悪でもそこそこにやって、プロジェクトメンバや同僚、上司らに気に入られていればそれでよかった。
そういう世界にどっぷり浸かっていた私は、今では結構苦しんでいます (^^;
ようやく、知恵を振り絞る土壌ができたのかもしれません・・・
もっと早くこういうメンタリティを手に入れたかったですが、必要なものは必要になるまで身につかないものですね。
ちなみに、本書ではマツダのデミオのお話が載っていました。
「マツダの開発本部長は『数十人の組織ではあれもこれもできない。(中略)人が足りなかったからこそ突破口が見つかった』とも言っています。人が減ると本質的なことに集中せざるを得なくなります。(中略)もしマツダが、少ない人数でほかの自動車大手と同じことをしていたら、おそらくデミオの低燃費エンジンは開発できなかったはずです」
まさに、このとおり。
例えば「ブログを立ち上げて、それが月5万円の売上になるから、じゃあ、10本立ち上げたら月収50万円じゃん!」なんて考えても、いきなりできることじゃあないです (^^;
そんな計画を立てて、「じゃあ、各ブログに1日3本ずつ、計30本毎日書き続ければ、3ヶ月で100記事近くなるし、そのくらいやればいけるじゃない?」なんて考えても、実現性は怪しい。
そもそもブログで月5万円稼げる、というだけですごい話なのです。
(少なくとも私の中では、何をしたらそうなるのか検討がついていません)
それよりは、まずは月5万円サイトをどうやってつくるか、というところから、論点を絞込み、効果的な論点に注力してPDCAサイクルを回していくこと、ですね。
それ以外のことは、やらない、といった決断が必要になります。
まとめ
個人事業主の強みは、スピーディーな決断ができること。
リソースが少ないからこそ知恵を振り絞り、効果的な論点のみに集中して解決していく。
そういった姿勢の重要性を改めて感じました。
本書は企業内でのお話ですが、個人事業主として学ぶこともたくさんありましたね。
当然ながら、個人事業主でなくても、普通にビジネスパーソンとして学ぶべき所はたくさんあります。
小説形式なのでポンポン読めちゃう割に、印象として強く残っていることがあり、一部のことなら今からでも実践できそうな感触がありました。
どうしても教科書的なものを読まないと学習した気がしない、気が済まない、という網羅思考の人でなければ、こういうカジュアルな形で学習するのもオススメですよ (^o^)ノ