やろうと思っていることがあるけど、なかなか始められない、ぐずぐずしちゃう・・・ということの1つや2つ誰にでもあると思います。
そういうものが実行できないのって、「開始コスト」が高いからなんですよね。
開始コストについて知る
「開始コスト」というのは、いうなれば行動を開始するまでにかかる精神的負担です。
面倒に思うとか、手をつけるのに躊躇するとか、どうもやる気になれないとか、億劫になったりするとか、そういうものです。
そのことをやろうと思うと、こういった感覚がにじみ出てきて、ぐずぐずしてしまい、「今はいいや」となることってありませんか?
そういうものは、この「開始コスト」が下げられれば、案外スルッと手をつけることができたりします。
なかなか行動できない人の特徴
うちの嫁さんはやり始めると集中していつまでもいつまでもやり続けるタイプです。
ものすごい集中していつまでもやり続けるのです。本当に何時間も。
止まったら、次がないというくらいに。
こういう人は、やり始めるまでに時間や労力がかかりますし、やり始めたらずっとやり続けるのでやはり時間と労力がかかります。
ペース配分が難しいんですね。
時間も労力も有限なので、できればやり始めるまでにかかるコストとしては下げたいですが、やり始めるのが苦手だとこうなりがちです。
行動に移すのが苦手
「行動に移すのが苦手」だとこんな副作用があります。
- 行動に移すのが苦手→始まらない
- 行動に移すのが苦手→止まると次に始めるのが大変なのでとにかくやっちゃう
1つ目は当然の話ですが、なかなか行動に移さないので、やりたいことは実現しません。
そして、2つ目が意外と重要で、行動に移したはいいが、一度止まっちゃうと再開するのが難しいので、最後までやっちゃおうとしてしまう。
そうしているうちに燃え尽きちゃいます。
集中力も続かないので、後半グダグダになることだってあるでしょう。
こういう人は、「行動に移すのがカンタン」になれば、生産性が高まります。
「行動に移すのがカンタン」になると好循環サイクルが生まれる
「行動に移すのがカンタン」になると、こんなメリットがあります。
- やろうと思ったら始められる→とりかかりが早い!
- 中断しても再開するコストが低いので、時間配分がしやすい
- いつでも始められるので、必要なタイミングで始めることができる
- やり始めるまでのコストが低い
1つ目は言わずもがなですね。早く始められるに越したことはない。
実際は、2つ目がかなり重要です。
たかだか1時間程度で終わる内容であればいいです。
とにかくやり始めて、燃え尽きるようにやっちゃいましょう。
が、おそらく多くのことが、そんな短時間では終わりません。
仕事のプロジェクトなんて、数時間どころか数日、数ヶ月かかることじゃないですか。
だったら、「いつでもすぐに始められる」というメンタリティでいる方がいいですよね。
3つ目にもつながりますが、「いつでも始められる」というメンタリティだと、必要なタイミングで始めることができるので、余裕が生まれます。
4つ目も大きい。
「やり始めるのが苦手」な人は、やり始めるまでにも時間と労力を費やします。
だから、本題に入る前に消耗しちゃうんです。
「やろうかな、どうしようかな」と思ってグダグダ何日も過ぎていって、自己嫌悪したり言い訳考えたりしているということは、労力を費やしているということです。
「行動に移すのが得意」な人は、「行動に移すのが苦手」な人に比べて選択肢が多い
「行動に移すのが苦手」な人は、この戦略になりがちです。
行動に移すことに労力を費やし、行動を始めたら始めたで止められない (再開のコストが高いから)から最後までやっちゃう!
その結果燃え尽きてしまい、次が手に付きません。
そうなると成果が出ないこともあるので、メンタル的にも参ってしまうでしょう。
「行動に移すのがカンタン」な人は、遥かに柔軟な戦略を持つことができます。
戦略が無限に組めるので、ここではいちいち書き出しませんが、その成果について言えば、こういうことです。
必要なときに必要なだけの労力で、必要なだけの成果が上げられる。
かなり理想的ですね。
ここでは行動に移すまでのコスト=開始コストを下げて、「いつでも取り掛かれるぞ」、というメンタリティになる3つの方法を紹介します。
開始コストを下げる!〜その1 ゴールを下げる〜
開始コストを下げる方法として、最も基本的なことは、ゴールを下げることです。
これならすぐやれそう、というゴールを設定しましょう。
仕事のプロジェクトなんかは1ヶ月や2ヶ月で上げるべき成果があり、それはかなり大きなゴールになるので、そこを見ていても始まりません。
もっともっとその手前のことにしましょう。
イチロー選手はバッターボックスに入るまで、特徴的な動きをします。
袖を引っ張ったり、バットをぐるっと回したり。
毎回、必ずそういう動作をします。
あの動作の、ひとつひとつが手前のゴールだと思ってください。
バッティングボックスに入って、ヒットなりホームランなりを打つという大きなゴールの、手前のゴールです。
ホームランを打つのに比べたら、袖を引っ張るなんて、すぐ出来ちゃいそうですよね。
バットをぐるっと回すことだってカンタンでしょう。
本を1冊読もうと思ったら大変ですが、今日は10ページだけとか、まずは15分だけでいいやと思ったら、読み始められちゃうものです。
そんなイメージで、なかなか行動に移せないことを分解していって、「これならできる!」というゴールを設定します。
開始コストを下げる!〜その2 行動に移すための儀式を作る〜
実際のところ、成果と全然関係ないものをゴールにしても構いません。
ぶっちゃけ、イチローがヒットを打つことがゴールなら、袖なんて引っ張らなくてもいいじゃないですか。
袖を引っ張ることと、ヒットを打つことに、全く関係がないですよね。
ここで重要なのは、袖を引っ張る、という動作は、自分の中ではヒットにつながっているということです。
つまり、行動に移すための儀式を作るという方法です。
この音楽を聴いたら始めるとか、ここに座ったら始められるとか、なんでもいいのでそういう条件を作りましょう。
- 本が読めない人は、トイレに行ったときは本を読むことにする
- 英語の勉強ができない人は、お風呂に入っている間は洋楽を聞く
- 日記が書けない人は、朝起きたら昨日の分の日記を書く
- 計画を立てるのが苦手な人は、カフェでお茶しながら立てる
などなど。
日常のルーチンに組み込まれている動作を引き金にしてやり始めるのはかなり効果的です。
だって、その動作は毎日やりますからね。
ついついFacebookを見ちゃうんだよね、という人は、「Facebookを見たらXXをやり始める」という習慣がつくと凄そうですね。
・・・難しいかな? (^^;
開始コストを下げる!〜その3 とにかく行動に移してみる〜
これは以前書いた記事の内容になるんですが、四の五の考えず、とにかく始めるというのも、ものすごい効果的です。
ブログを書くなら、まずはキーボードを打ち始めるんですね。
頭の中に浮かんだことを、そのままとにかく打っていく。
考えるんじゃなくて、打つ。
それでも打ち始められないなら、誰かのブログなり本なりの冒頭部分を打ち込んでいきます。
あるとき自分の言葉が出てくるようになるので、そうなったらひたすら書くんです!
なかなか打ち始められない人は、この映画を観てみてください。
先に紹介した記事に書いている場面が私は好きで、なかなか記事が書けないときは、そこだけを何度も観ています。
おわりに
「行動に移すのが苦手」なら、開始コストを下げてみましょう。
そうすれば、「行動に移すのがカンタン」になります。
ここでは3つの方法を紹介しました。
個人的には3つ目が最強だと思います。
行動しながら考えるので、最終的に成果を上げられますし、成果を上げる期間も最短になりえます。最もいい方法だと思います。
考えずに始めるので、立ち止まることがありません。
とはいえ、それができないから困っているということもあるので、私は1つ目や2つ目の方法も併用しています。
自分にあったやり方がありますので、3つの方法のどれからでもいいから、とにかく「やり始めて」みてください (^o^)ノ